巨峰

Kyoho

「ぶどうの王様」と呼ばれる紫黒色の大粒ぶどう。1942年に静岡県で誕生し、戦後の日本のぶどう産地を一変させた代表品種。濃厚な甘みとジューシーな果汁が特徴です。

巨峰とは

巨峰は、1937年に静岡県の民間育種家・大井上康(おおいのうえ・やすし)が交配を始め、1942年に誕生した日本の代表的なぶどう品種です。母「石原早生」、父「センテニアル」の組み合わせから生まれた紫黒色の大粒で、戦後の日本のぶどう産地を一変させ、長らく国内シェア1位の座にありました。1953年に種苗法に基づく品種登録を申請したものの、1957年に花振い・着色不揃・脱粒・日持ち不良などの欠点を理由に拒絶されたため、登録番号は持たず、誰でも自由に栽培できる公知の品種として全国に普及しました。山梨県・長野県・福岡県を中心に作付され、近年はジベレリン処理による種なし化が進んで食卓の定番となっています。

味わい・食感

皮を剥く 基本的に種なし

巨峰は一粒10〜15g前後の大粒で、皮の色は深い紫黒色が特徴です。糖度は18〜20度と高く、酸味とのバランスも良いため、濃厚で奥行きのある甘みを楽しめます。果汁が豊富でジューシーな食感が魅力で、かじった瞬間に広がる甘みと果汁の量はシャインマスカットなど近年の品種にはない巨峰ならではの味わいです。皮は厚めで渋みがあるため、通常は剥いて食べます。種は本来あるタイプですが、近年はジベレリン処理によって種なし果として出荷されることが多く、スーパーで売られる房の大半は種なしです。

味わいの軸

  • 甘み:強い(糖度18〜20度)
  • 酸味:適度
  • 香り:ベリー系・コク
  • 食感:果汁豊富でジューシー

旬カレンダー

最盛期

8月 〜 9月

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主要産地

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他の品種との違い

シャインマスカットとの違い

皮の色(紫黒 vs 黄緑)、皮の食べやすさ(剥く vs 皮ごとOK)、香り(ベリー系・コク vs マスカット香)、食感(ジューシー vs シャキッ)が大きく異なります。巨峰は果汁感と濃厚な甘みが魅力、シャインマスカットは香りと爽やかさが特徴で、用途や好みで使い分けられます。

ピオーネとの違い

ピオーネは巨峰の子(巨峰 × カノンホール・マスカット)にあたり、皮の色や紫黒系の見た目は近いですが、ピオーネのほうが一粒15〜20gとさらに大粒で、糖度は同等〜やや高めです。果肉は巨峰より締まりがあり日持ちもよい傾向にあります。市場では種なしの「ニューピオーネ」として流通することが多く、岡山県が圧倒的なシェアを持ちます。

品種の来歴

巨峰の育成は、1937年(昭和12年)に静岡県田方郡(現在の伊豆市)の大井上理農学研究所で始まりました。育種家の大井上康は、岡山県産の大粒品種「石原早生」(キャンベル・アーリーの4倍体枝変わりで欧米雑種系)を母、豪州産の欧州系品種「センテニアル」を父として交配し、1942年(昭和17年)に新品種を得ています。当初は「石原センテニアル」の系統名で呼ばれていましたが、商品名として「巨峰」が冠され、戦後の食糧難の中で栽培技術ごと農家に広まりました。 大井上は1953年に種苗法に基づく品種登録を申請しましたが、1957年(昭和32年)に農林省は花振い・着色不揃・脱粒・日持ち不良などの欠点を理由に登録を拒絶しました。育成者権の保護を受けることなく、巨峰はパブリックドメインの品種として全国に拡散していきます。その後の生産技術改良と消費者人気で巨峰は「ぶどうの王様」と呼ばれる存在になり、日本のぶどう産地の主力品種を欧州系から米国系交配へと塗り替える契機となりました。

育成機関
大井上理農学研究所(静岡県伊豆市・大井上康氏が育成)
交配親
石原早生 × センテニアル

出典: 育成機関・運営団体 公表資料

選び方

  • 選ぶ際は、房全体に粒が均等に詰まり、軸が緑色でしっかりしているものを選びます。

  • 粒の表面に白い粉(ブルーム)が均一に付いているのが新鮮さの目安です。

  • 皮の色は深い紫黒色で、紫がかった黒に近いほど熟度が高い傾向にあります。

  • 粒の色付きにムラがある房は完熟していない可能性があるため、全体が均一な濃い紫黒色のものを選びましょう。

  • 粒の付け根がしっかりしていて、振っても粒が落ちないものが鮮度の高い印です。

保存方法

  • 保存はキッチンペーパーや新聞紙で軽く包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保管します。

  • 洗うのは食べる直前にして、保存中は水気を付けないでください。

  • 房のままの保存は3〜5日が目安です。

  • 長く保存する場合は、軸を少し残して粒をハサミで切り離し、密閉容器に入れて野菜室で保管すると一週間程度持ちます。

  • 冷凍する場合は粒を切り離してから保存袋に入れ、半解凍でシャーベット感覚で楽しめます。

よくある質問

巨峰の旬はいつですか?

ハウス栽培の早出しは5月下旬から始まり、露地栽培の最盛期は8月下旬〜9月下旬です。出回りは10月頃まで続きます。

巨峰は皮ごと食べられますか?

皮は厚めで渋みがあるため、通常は剥いて食べます。シャインマスカットのように皮ごと食べる前提では育成されていません。

巨峰に種はありますか?

本来は種ありの品種ですが、近年はジベレリン処理によって種なし果として出荷されるのが主流です。市販品の大半は種なしと考えてよいでしょう。種なし化が広く普及したのは2000年代以降です。

巨峰とピオーネはどう違いますか?

ピオーネは巨峰の子品種で見た目は近いですが、一粒が15〜20gとさらに大粒で、果肉が締まり日持ちが良いのが特徴です。市場では種なしの「ニューピオーネ」として流通することが多く、岡山県のシェアが圧倒的です。

巨峰の主要産地はどこですか?

国内最大の産地は長野県で、山梨県、福岡県と続きます(MAFF 特産果樹生産動態等調査)。山梨県は東京市場をはじめ首都圏向けの主要出荷元として高いシェアを占めています。

巨峰はなぜ品種登録番号がないのですか?

1953年に種苗法に基づく品種登録を申請しましたが、1957年に農林省が花振い・着色不揃・脱粒・日持ち不良などの欠点を理由に拒絶したため、登録番号を持たないまま全国に普及した経緯があります。結果的に育成者権の保護を受けない公知の品種となり、誰でも自由に栽培できる状態が現在まで続いています。

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