奈良県
有名な農産物
大和野菜(大和まな・ひもとうがらし)
奈良県が認定する「大和野菜」は25品目(大和の伝統野菜20品目+こだわり野菜5品目)からなる伝統野菜群です。大和まなはアブラナ科の葉野菜で、奈良盆地を中心に栽培され、シャキシャキとした食感と風味が特徴。ひもとうがらしは細長い形状の甘とうがらしで、炒め物や素焼きに向いています。大和きくなは独特の香りを持つ春菊の一種で、奈良の食文化に深く根付いています。これらの伝統野菜は奈良県と生産者団体が連携して産地保護と普及活動を進めています。
刀根早生(かき)
奈良県は全国有数の柿産地で、生産量は全国2位水準に位置します。「刀根早生(とねわせ)」は奈良県天理市萱生町の刀根淑民氏が発見した「平核無(ひらたねなし)」の枝変わりで、平核無より約2週間早く成熟する早生の渋柿品種です。9月下旬〜10月上旬に渋抜き処理を経て出荷され、全国流通量の多い品種となっています。西吉野・五條・御所市周辺が主な産地で、吉野山地の急斜面でも栽培されています。果肉は柔らかく甘みが強い点が特徴で、平核無とともに奈良を代表する柿品種として広く知られています。
三輪そうめん(原料:小麦)と大和茶
三輪そうめんは奈良県桜井市三輪地区を中心に作られる手延べそうめんで、日本三大そうめんのひとつとして数えられます。コシと細さを両立した品質で知られ、奈良盆地の乾燥した冬の気候を活かして寒製(冬季製造)が行われます。大和茶は奈良県東部の宇陀・都祁・月ヶ瀬地域で生産される緑茶で、霧が多く昼夜の温度差が大きい山間地の気候が茶葉の旨み成分(テアニン)の蓄積を促します。
奈良県のブランド品種
奈良県の気候と農業
奈良県は海に面さない内陸県で、盆地と山地が複雑に組み合わさった地形が特徴です。奈良盆地(大和平野)は周囲を山に囲まれた盆地地形のため、夏は高温・冬は冷え込みが厳しく、昼夜の寒暖差が大きい気候です。年平均気温は奈良市周辺で約14℃、年降水量は約1,400mmですが、吉野地方は紀伊半島の台風通過ルートに近く降水量が多い場所もあります。大和平野は大和川の沖積土壌が広がり、農業が営まれてきた歴史を持ちます。南部の吉野・十津川地方は険しい山岳地帯で、標高差を活かした柿・茶・木材の複合経営が行われています。「大和野菜」として奈良県が認定する伝統野菜が25品目(大和の伝統野菜20品目+こだわり野菜5品目)あり、大和まな・大和きくな・ひもとうがらし・大和丸なすなどが県内各地で栽培されています。茶(大和茶)は東部の山岳地帯で栽培され、霧が多く寒暖差の大きい環境が茶葉の品質に貢献しています。
出典:農林水産省 令和5年作物統計、気象庁
奈良県の農業の特徴
奈良県農業の特徴は「伝統品種の体系的な保護」にあります。「大和野菜」認定制度は25品目(大和の伝統野菜20品目+こだわり野菜5品目)の伝統野菜を県として認定し、産地・生産者・販路を一体で管理する仕組みで、単なるブランド名付けにとどまらず種苗保存や栽培技術の継承まで含む体系的な取り組みです。海なし県という地理的制約はありますが、内陸盆地の寒暖差・山岳部の霧・吉野の水が、柿・茶・伝統野菜に独自の品質をもたらしています。柿については西吉野・五條地域が全国流通を担う主要産地として機能しており、早生品種「刀根早生」の出荷開始が秋の青果市場の重要なサインとなっています。全国順位の数値以上に、多品目の伝統農産物を体系化して守り続ける制度設計が奈良農業のユニークな強みといえます。
生産食材ランキング
出典: 農林水産省 作物統計調査・林野庁 特用林産物生産統計調査(2023年)
主要食材の生産推移
上位5食材の生産量推移(2018-2023)
出典: 農林水産省 作物統計調査・林野庁 特用林産物生産統計調査(2018-2023年)
奈良市の消費傾向
出典: 総務省 家計調査(2024年・二人以上の世帯・奈良市)
旬カレンダー
よくある質問
奈良県で有名な農産物は何ですか?
柿(刀根早生・平核無)が全国2位水準の産地として知られています。そのほか奈良県が認定する25品目(大和の伝統野菜20品目+こだわり野菜5品目)の「大和野菜」(大和まな・大和きくな・ひもとうがらしなど)、大和茶、三輪そうめんが代表的な農産物です。
大和野菜とは何ですか?どこで買えますか?
奈良県が認定した25品目(大和の伝統野菜20品目+こだわり野菜5品目)の伝統野菜の総称です。大和まな・大和きくな・ひもとうがらし・大和丸なすなどが含まれ、奈良県内の道の駅・スーパー・農産物直売所で購入できます。県外では奈良産品を扱うアンテナショップや通販でも入手可能です。
奈良の柿の旬と品種を教えてください
早生品種「刀根早生」(平核無の枝変わりの渋柿、渋抜きして出荷)は9月下旬〜10月上旬、甘柿の「富有」は11月が旬です。基本品種の「平核無」は干し柿や渋抜き柿として10〜11月に出回ります。奈良県の柿生産量は全国2位水準で、西吉野・五條・御所市周辺が主な産地です。
出典:農林水産省 令和5年作物統計/文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」/気象庁 過去の気象データ。生産量データは2023年の値を使用しています。