高知県
有名な農産物
土佐のなす・ピーマン・ししとう
高知県はなすの収穫量が全国1位水準の主産地。黒潮由来の温暖な海洋性気候を活かした施設栽培で冬から春にかけて全国へ出荷される。ピーマン・ししとうも高知の主要産品で、四万十や安芸のハウス農家が丁寧に育てた肉厚の野菜が市場で高評価を受けている。
土佐文旦・しょうが
土佐文旦は土佐湾岸の温暖な地域で栽培される柑橘で、2月から3月にかけてが旬。大ぶりな果実でジューシーな果肉と爽やかな酸味・苦みのバランスが特徴。しょうがは高知の赤土土壌で育ち全国有数の産地で、辛みが強くだし・薬味用途で重宝される。
土佐のカツオ・かつおのたたき
黒潮が接岸する土佐湾はカツオの一本釣り漁の伝統産地。水揚げされた鮮度の高いカツオを藁焼きにした「かつおのたたき」は高知を代表する食文化。脂の乗り具合と藁煙の香りが特徴で、旬の初カツオ(春)と戻りカツオ(秋)で風味が異なる。
高知県の気候と農業
高知県は四国南部に位置し、太平洋に面した長い海岸線と四国山地の急峻な山々に挟まれた地形を持つ。気候は黒潮の影響を受けた温暖多雨型で、高知市の年間降水量は2500mmを超える地点も多く、全国でも有数の多雨地帯として知られる。この雨量と高い気温が野菜の施設栽培を後押しし、なすやピーマン・ししとうの促成栽培が四万十市・安芸市・香南市などのハウス団地で盛んに行われる。施設栽培主体のため作付面積は限られるものの、高い反収によりなすの収穫量は全国1位水準で、冬春期に全国へ出荷される。しょうがも全国有数の産地で、高知特有の赤土土壌と温暖な気候が辛みのあるしょうがの栽培に適している。土佐湾は黒潮が接岸する漁場で、カツオの一本釣りが伝統的に行われてきた。かつおのたたきは高知を代表する食文化として全国に知られる。また、文旦は土佐湾岸の温暖な地域で栽培される柑橘で、ジューシーな果肉と爽やかな苦みが特徴。高知の農業は山地と海岸が近接する地形を活かし、施設野菜・果物・水産物が三位一体で成り立っている。
出典:農林水産省 令和5年作物統計、気象庁
高知県の農業の特徴
高知農業の構造的な特徴は「多雨と急峻な地形という一見不利な条件を施設化で逆転させた」点にある。年間降水量が多い分、ハウス内でコントロールされた環境が安定した品質を生み出す。なす・ピーマン・ししとうの促成栽培は関東・関西の冬春野菜需要に合わせた出荷時期の設計が功を奏し、産地間競争で優位性を保ってきた。一方、漁業では黒潮という自然の回遊ルートが高品質な魚介を供給し、カツオの一本釣りという漁法が魚体を傷めずに鮮度を保つ。施設農業と伝統漁業という、一見対極にある二つの産業構造が、高知の食産業の厚みをつくっている。
生産食材ランキング
出典: 農林水産省 作物統計調査・農林水産省 海面漁業生産統計調査・林野庁 特用林産物生産統計調査(2023年)
主要食材の生産推移
上位5食材の生産量推移(2018-2023)
出典: 農林水産省 作物統計調査・農林水産省 海面漁業生産統計調査・林野庁 特用林産物生産統計調査(2018-2023年)
高知市の消費傾向
出典: 総務省 家計調査(2024年・二人以上の世帯・高知市)
旬カレンダー
よくある質問
高知県のなすはどの時期に出荷されますか?
高知のなすは施設栽培により9〜10月頃から翌年6月頃まで出荷が続きます。冬から春にかけての時期が最も出荷量が多く、全国の市場で流通します。
土佐文旦の旬はいつですか?産地直送でも買えますか?
土佐文旦の出荷最盛期は2月から3月です。高知県内の農家や農協が産地直送通販を運営しており、旬の時期にまとめて取り寄せる方も多い柑橘です。
かつおのたたきの「初カツオ」と「戻りカツオ」は何が違いますか?
初カツオは春(4〜5月)に北上する若いカツオで、脂が少なくさっぱりとした味わいが特徴です。戻りカツオは秋(9〜10月)に南下する個体で、餌を豊富に食べた後のため脂が乗り、濃厚な旨みがあります。
出典:農林水産省 令和5年作物統計/文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」/気象庁 過去の気象データ。生産量データは2023年の値を使用しています。