福井県
有名な農産物
越前がに(ズワイガニ)
福井県沖の日本海で漁獲されるズワイガニで、越前港・三国港などに水揚げされたものが「越前がに」の名称で流通する。11月〜3月の漁期のみ出回る季節限定品で、甘みの強い身と濃厚な内子・外子が特徴。タグ付き個体が品質証明となっており、産地直送の通販需要も高い。
若狭ふぐ・若狭の鯖
若狭湾で水揚げされるとらふぐは「若狭ふぐ」として知られ、冬から春にかけて旬を迎える。鯖は若狭と京都を結ぶ「鯖街道」で運ばれた魚で、現在は塩鯖・へしこ(糠漬け)・鯖寿司として加工品の形でも全国に流通している。
越のルビー(フルーツトマト)
福井県立短期大学(現・福井県立大学)が1989年に開発し、1992年に品種登録された福井オリジナルのブランドトマト。通常のトマトより小ぶりで糖度が高く、果皮が薄くジューシーな食感が特徴。冬〜春にかけてハウス栽培で生産され、贈答用の箱詰めや地元スーパーで人気が高い福井を代表する青果ブランド。
福井県の気候と農業
福井県は日本海に面した嶺北・嶺南と、内陸の山間地帯から成る。若狭湾の複雑なリアス海岸は豊かな漁場を育み、若狭ふぐ・越前がに(ズワイガニ)・若狭の鯖など水産資源の宝庫として知られる。越前がには11月〜3月の漁期に水揚げされ、越前・三国・敦賀・小浜の各港から出荷される。若狭地方(嶺南)は比較的温暖で降雪が少なく、京都の食文化と歴史的なつながりが深い。鯖街道と呼ばれる若狭〜京都間の物流ルートは鯖の流通を通じて両地域の食文化を結びつけ、現在も鯖寿司・へしこ(鯖の糠漬け)として地域食品に息づいている。農業では、福井市近郊で越のルビー(フルーツトマト)が栽培されており、糖度の高さと鮮やかな色で市場評価が高い。平野部の水田では「いちほまれ」「コシヒカリ」などの良質米が生産され、福井はコシヒカリ発祥地でもある。山間部では里芋・長芋などの根菜類や蕎麦の栽培も行われ、「越前そば」は県を代表する食文化として定着している。
出典:農林水産省 令和5年作物統計、気象庁
福井県の農業の特徴
福井県の農漁業の構造的な特徴は、「海の幸」と「米の品質」という二つの強みが地理的に分断されながら共存している点にある。嶺南(若狭地方)は温暖な気候と若狭湾の豊かな漁場を持ち、水産加工品の製造地として長い歴史を持つ。一方、嶺北の平野部は良質な米の産地で、コシヒカリの育種に関与した歴史を持つ。こうした産品の多様性は観光面でも機能しており、冬の越前がに目当ての旅行者が県内に多く訪れる経済効果は大きい。福井が「食の県」として認知されにくかった一因は、首都圏への流通量が限られる点にある。越前がにの高単価品は産地直送や料亭向けで消費され、一般小売に出回りにくい構造があった。しかし近年は通販の普及により産地から消費者への直接流通が増え、越のルビーをはじめとするブランド農産物の認知度も上がっている。少子化と人口流出が続く中で、高品質・高単価路線を維持しながら産地の持続可能性を模索している県といえる。
生産食材ランキング
出典: 農林水産省 作物統計調査・農林水産省 海面漁業生産統計調査・林野庁 特用林産物生産統計調査(2023年)
主要食材の生産推移
上位5食材の生産量推移(2018-2023)
出典: 農林水産省 作物統計調査・農林水産省 海面漁業生産統計調査・林野庁 特用林産物生産統計調査(2018-2023年)
福井市の消費傾向
出典: 総務省 家計調査(2024年・二人以上の世帯・福井市)
旬カレンダー
よくある質問
越前がにの解禁日と購入方法は?
越前がに(雄のズワイガニ)の漁期は毎年11月6日〜3月20日頃です。越前港・三国港・敦賀港などに水揚げされ、産地の料理旅館や通販サイトで購入できます。タグ付きのものが正規の越前がに証明となります。
越のルビーはどこで買えますか?
越のルビーは12月〜5月頃が出荷シーズンです。福井市内のスーパーや農産物直売所、JA越前たけふの店舗で購入できます。通販では福井県の産直サイトやふるさと納税返礼品としても取り扱いがあります。
へしこと鯖寿司の違いは何ですか?
へしこは鯖を塩漬けにした後、米糠で数ヶ月〜1年漬け込んだ発酵食品で、保存性が高く濃い旨みが特徴です。鯖寿司は酢で締めた鯖を使った押し寿司で、若狭地方から京都に伝わった料理です。どちらも若狭の伝統食で、お土産として小浜市周辺の店舗で購入できます。
出典:農林水産省 令和5年作物統計/文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」/気象庁 過去の気象データ。生産量データは2023年の値を使用しています。