鳥取県
有名な農産物
二十世紀梨
鳥取県は二十世紀梨の主産地として全国的に知られています。「二十世紀梨」は明治時代に千葉県で発見された品種で、鳥取県に移植されてから産地化が進みました。薄黄緑色の果皮とシャリシャリした食感、すっきりとした甘みが特徴で、8月下旬〜9月上旬が旬。鳥取県内の主要産地である東郷地区産の二十世紀梨は「東郷二十世紀梨」として農林水産省のGI(地理的表示)保護登録を受けています。
鳥取砂丘らっきょう(砂丘らっきょう)
鳥取砂丘周辺の砂質土壌で栽培されるらっきょうで、鳥取県の生産量は全国1位を誇ります。砂丘地の粗い砂質土壌は水はけが極めて良く、収穫したらっきょうの表皮が薄くて食べやすいのが特徴です。収穫は5〜6月で、塩漬け・甘酢漬け・醤油漬けに加工されて全国に流通します。鳥取では直売所での生らっきょうの購入も定番で、地元の食文化に根付いています。
松葉がに(ズワイガニ)
鳥取県沖日本海で漁獲されるズワイガニのブランド名が「松葉がに」です。鳥取港・境港が主要な水揚げ港で、境港は全国屈指のズワイガニ水揚げ量を誇ります。漁期は11月〜翌3月で、鳥取県では「松葉がに」のブランド管理を行い、タグ付きの高品質品として流通させています。身の甘みと繊維質の少ない食感が特徴とされ、冬の鳥取観光の主役でもあります。
鳥取県の気候と農業
鳥取県は中国山地を背に日本海に面した細長い地形を持ち、日本海側気候の影響で冬の降雪量が多く、夏は比較的涼しい気候が特徴です。年平均気温は約15℃、年降水量は約1,900mmで鳥取市周辺では冬季の積雪が1mを超えることもあります。山陰海岸に広がる砂丘地帯(鳥取砂丘周辺)は、砂質の水はけの良い土壌が根菜類やらっきょうの栽培に適しており、鳥取砂丘らっきょうの一大産地となっています。千代川・天神川・日野川の3水系が日本海に注ぎ、流域の沖積平野では二十世紀梨・長芋・ねぎなどが栽培されています。鳥取市・岩美沖の日本海は対馬暖流と寒流が交わる好漁場で、冬季(11〜3月)には松葉がに(ズワイガニ)漁が行われます。県南部の日野郡は標高の高い中国山地の山間地で、大山(だいせん)山麓は観光農園や酪農の産地でもあります。鳥取は小県ながら梨・らっきょう・ズワイガニの3品目でそれぞれ全国上位の産地地位を確立しています。
出典:農林水産省 令和5年作物統計、気象庁
鳥取県の農業の特徴
鳥取県は47都道府県中で人口が最も少ない県ですが、農水産業においては品目を絞った選択と集中型の産地構造を持っています。二十世紀梨(東郷二十世紀梨としてGI登録済み)・らっきょう(鳥取砂丘らっきょうとしてGI登録済み)・松葉がに(ブランド管理)の3品目が産地の柱であり、いずれも品質管理・ブランド保護の仕組みが整備されている点が特徴です。砂丘地という一見農業不適地とも見える環境が、らっきょうという特定品目にとっては最高の生育条件になる逆説は、産地形成の偶発性と環境適合の好例です。GI(地理的表示)制度を活用した産地保護も進んでおり、産地の歴史と品種特性が制度的に保護されています。全国市場での存在感は面積・人口の小ささを超えており、限られたリソースで複数のトップブランドを維持する経営効率の高さが鳥取農水産業の構造的な強みです。
生産食材ランキング
出典: 農林水産省 海面漁業生産統計調査・農林水産省 作物統計調査・林野庁 特用林産物生産統計調査(2023年)
主要食材の生産推移
上位5食材の生産量推移(2018-2023)
出典: 農林水産省 海面漁業生産統計調査・農林水産省 作物統計調査・林野庁 特用林産物生産統計調査(2018-2023年)
鳥取市の消費傾向
出典: 総務省 家計調査(2024年・二人以上の世帯・鳥取市)
旬カレンダー
よくある質問
鳥取県で有名な農産物・食材は何ですか?
二十世紀梨(東郷地区産が「東郷二十世紀梨」としてGI登録)、砂丘らっきょう(「鳥取砂丘らっきょう」としてGI登録)、松葉がに(ズワイガニ)が代表的です。
二十世紀梨の旬はいつですか?どこで買えますか?
旬は8月下旬〜9月上旬で、産地直送の通販や鳥取県内の道の駅・農産物直売所で購入できます。全国の大型スーパー・百貨店でも旬の時期に流通しますが、最も品質の高いものは産地直送品です。産地では梨狩り体験も楽しめます。
鳥取の松葉がにの漁期はいつですか?
漁期は毎年11月6日〜翌3月20日ごろまでです(11月6日が解禁日として省令で定められています)。解禁日には境港・鳥取港で活気づき、シーズン中は産地の旅館・料理店で松葉がに料理が楽しめます。ブランドタグ付きの「松葉がに」は贈答用としても全国に流通します。
出典:農林水産省 令和5年作物統計/文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」/気象庁 過去の気象データ。生産量データは2023年の値を使用しています。