山口県
有名な農産物
下関のとらふぐ
下関市は国内最大のふぐ集散地で、全国のとらふぐ取扱量の大部分が下関の南風泊市場を経由します。山口県産だけでなく養殖ものを含めた全国・海外からのふぐが集まる「ふぐの街」として確立しており、ふぐ刺し(てっさ)・ふぐちり(てっちり)などの料理文化が根付いています。山口県沖の日本海・瀬戸内海でも天然とらふぐが漁獲されており、産地ブランドとして高い知名度を持ちます。
萩の真鯛・剣先いか
萩市沖の日本海は、対馬暖流の影響を受けた漁場で、真鯛・剣先いかの産地として知られています。萩沖で獲れる「萩のはなっこりー」は野菜ブランドですが、水産面では萩の剣先いかが山口県のブランド水産品として評価されています。萩の剣先いかは刺身・一夜干し・活けいかとして出荷され、旬は春から夏にかけてです。
長門ゆずきち
山口県長門市で栽培される地域固有のかんきつで、ゆずに似た香りと酸味を持つ小型の果実です。長門市の温暖な気候と中山間地の環境で栽培されており、主に絞り汁を料理の風味づけに使います。地元の飲食店や道の駅での取扱いが中心で、希少性から地域ブランドとして注目されているかんきつです。
山口県の気候と農業
山口県は本州最西端に位置し、日本海側・瀬戸内海側・関門海峡に面した東シナ海側と、三方を海に囲まれた複雑な地形を持ちます。県土の約7割が森林で、農地は萩平野・山口盆地・周南平野・豊浦地方など各地の平野部に分散しています。瀬戸内側(周南市・柳井市・光市周辺)は温暖で雨が少なく、日本海側(萩市・長門市周辺)は冬に降水が多い傾向があります。錦川・阿武川などの河川が形成した沖積地では水稲・野菜が栽培されています。下関市を中心とした関門海峡周辺は強い潮流が流れ、魚介類の好漁場として知られており、下関産ふぐ(とらふぐ)は全国の取扱量の大半を占める主要集散地となっています。萩市周辺の温暖な日本海沿岸では真鯛・剣先いかの産地として実績があり、長門市では「長門ゆずきち」など地域固有の農産物が生産されています。夏みかんは主産地として萩市が知られ、明治期からの栽培の歴史を持ちます。
出典:農林水産省 令和5年作物統計、気象庁
山口県の農業の特徴
山口県の食産業は農業よりも水産業の比重が大きく、とりわけ下関を中心としたふぐの集散・加工産業が全国的な存在感を持ちます。農業面では全国上位に入る突出した品目は少ないものの、長門ゆずきちや萩の夏みかん(主産地としての歴史)など、地域固有の農産物を地域ブランドとして育てる方向性が続いています。県内農業の構造は山間地・沿岸平野・盆地と多様な地形に対応した分散型であり、大規模産地よりも産地ごとに異なる個性が強みです。関門海峡という地理的なゲートウェイを持つ下関の市場機能は、産地としての山口に留まらず、全国の水産物流通ハブとしての役割を果たしており、「産地」と「流通拠点」という二面性が山口の食産業の独自性となっています。
生産食材ランキング
出典: 農林水産省 作物統計調査・農林水産省 海面漁業生産統計調査・林野庁 特用林産物生産統計調査(2023年)
主要食材の生産推移
上位5食材の生産量推移(2018-2023)
出典: 農林水産省 作物統計調査・農林水産省 海面漁業生産統計調査・林野庁 特用林産物生産統計調査(2018-2023年)
山口市の消費傾向
出典: 総務省 家計調査(2024年・二人以上の世帯・山口市)
旬カレンダー
よくある質問
山口県のふぐはなぜ有名?
下関市の南風泊市場が国内最大のとらふぐ集散地となっており、全国各地や海外から集まったふぐがここで取引されます。山口県沖での天然漁獲に加え、集散・加工の産業集積があるため「ふぐといえば下関(山口)」という認知が定着しています。
山口県の農産物で特徴的なものは?
長門市固有のかんきつ「長門ゆずきち」や、萩市周辺が主産地の夏みかんが特徴的です。野菜では「はなっこりー」(中国野菜のサイシンとブロッコリーの交配種)が山口県オリジナルの品種として県内外に出荷されています。
山口県の水産物で有名なものは?
下関のとらふぐが最も知名度が高く、次いで萩の剣先いか・真鯛が挙げられます。下関はふぐの集散地として全国的な取扱シェアを持ち、萩沖の日本海では対馬暖流の影響を受けた漁場で多様な魚介が水揚げされています。
出典:農林水産省 令和5年作物統計/文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」/気象庁 過去の気象データ。生産量データは2023年の値を使用しています。