鹿児島県
有名な農産物
鹿児島さつまいも
鹿児島県のさつまいも生産量は約215,400トンで全国1位、全国シェアは約30%です。薩摩・大隅半島に広がるシラス台地の水はけの良い砂質土壌が、太く均一なさつまいもの生育に適しています。「シルクスイート」「べにはるか」「安納いも」(種子島)など多品種の産地として知られ、焼酎の原料芋としても重要な位置を占めています。
鹿児島黒豚
バークシャー種の純粋種を鹿児島県内で肥育するブランド豚で、黒豚の産地として全国的な知名度を持ちます。飼養期間が一般的な豚より長く、さつまいもの残渣を利用した飼育が伝統的に行われてきました。きめ細かい肉質と甘みのある脂身が特徴で、しゃぶしゃぶやとんかつに向く食材として専門店・百貨店での評価が高いです。
枕崎かつお節
鹿児島県枕崎市は国内有数のかつお節生産地で、本枯れ節の産地として知られています。枕崎港に水揚げされるかつおを加工し、三番煮・焙乾・カビ付けを繰り返すことで旨みが凝縮された本枯れ節が作られます。料理店・だしメーカーへの業務用供給が多く、日本料理の基本だしを支える産地として位置づけられています。
鹿児島県の気候と農業
鹿児島県は九州南端から南西諸島にかけて連なる薩摩半島・大隅半島・種子島・屋久島・奄美群島という広大な島嶼を包含する県です。本土部の年平均気温は約19℃、奄美大島では約22℃と温暖で、亜熱帯から温帯の気候帯が混在しています。火山活動が活発で桜島・霧島・開聞岳など複数の活火山を抱え、火山灰土(シラス台地)が薩摩・大隅両半島の大部分を覆っています。シラス台地は保水性が低い反面、水はけが非常に良く、さつまいもやごぼうなど根菜類の栽培に適した土壌特性を持ちます。さつまいもの生産量は約215,400トンで全国1位、全国シェアは約30%です。温暖な気候は茶の栽培にも適しており、南九州市・枕崎市周辺は国内屈指の茶の産地です。枕崎市はかつお節の主要産地として知られ、国内流通するかつお節の相当量を供給しています。鹿児島黒豚・鹿児島黒牛・ブロイラーなど畜産部門も強く、農・水・畜の総合力で九州随一の農業県と評されています。
出典:農林水産省 令和5年作物統計、気象庁
鹿児島県の農業の特徴
鹿児島県の農業を最も端的に表すのは「シラス台地という制約を強みに変えた農業構造」です。保水性の低いシラス台地は稲作には不向きですが、水はけの良さがさつまいも・ごぼう・落花生など根菜類の栽培に適しており、この条件下でさつまいも全国1位という地位を築いています。さらに茶・黒豚・黒牛・ブロイラー・かつお節と、農・水・畜のすべての分野でブランド品目を持つのは全国でも鹿児島が際立ちます。奄美群島では亜熱帯性のさとうきびやマンゴー、種子島では安納いもなど、南北に長い地形が生む気候差を複数の産品に活用している点も、他県では再現しにくい独自性です。
生産食材ランキング
出典: 農林水産省 作物統計調査・農林水産省 海面漁業生産統計調査・林野庁 特用林産物生産統計調査(2023年)
主要食材の生産推移
上位5食材の生産量推移(2018-2023)
出典: 農林水産省 作物統計調査・農林水産省 海面漁業生産統計調査・林野庁 特用林産物生産統計調査(2018-2023年)
鹿児島市の消費傾向
出典: 総務省 家計調査(2024年・二人以上の世帯・鹿児島市)
旬カレンダー
よくある質問
鹿児島県で生産量全国1位の農産物は?
さつまいもが約215,400トンで全国1位(全国シェア約30%)です。シラス台地の水はけの良い砂質土壌が栽培に適しており、多品種の産地として知られています。農林水産省の令和5年産作物統計に基づく数値です。
鹿児島黒豚と普通の豚はどう違う?
バークシャー種の純粋種を通常より長い期間肥育するのが鹿児島黒豚の特徴です。きめ細かい肉質と甘みのある脂身が特徴で、しゃぶしゃぶやとんかつなど直接食べる料理に向いています。さつまいも残渣を活かした飼育法が伝統的に行われてきた点も産地の特色です。
鹿児島の農業はなぜ強いの?
さつまいも(全国1位)・茶・黒豚・黒牛・ブロイラー・かつお節(枕崎)と、農・水・畜の三分野すべてでブランド品目を持つ総合力が強さの源泉です。シラス台地という水稲に不向きな土壌条件を根菜類・畑作に活かした農業構造の転換が、現在の産地ブランドの土台になっています。
出典:農林水産省 令和5年作物統計/文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」/気象庁 過去の気象データ。生産量データは2023年の値を使用しています。