静岡県
有名な農産物
静岡茶
静岡県は荒茶生産量で長年にわたり全国トップを維持しており、全国シェアは約38〜40%に達します(2024年産では鹿児島県と首位を争う水準)。牧之原台地・掛川・磐田原など台地部の水はけの良い酸性土壌と、年間を通じた日照が品質の基盤です。「やぶきた」品種が普及の中心ですが、近年は「おくみどり」「ゆめわかば」など香気の高い品種の栽培も広がっています。掛川市では深蒸し茶の製法が発達し、旨みが強い独自のスタイルを確立しました。
クラウンメロン(温室メロン)
袋井市・浜松市・磐田市・掛川市・森町を中心とした遠州地域で栽培される高級温室メロンの代表ブランドです。1株1果に絞り込む「1樹1果」の栽培法で糖度14〜15度以上を確保し、ネット模様の均一さと果肉の緻密さが評価されています。全国の高級メロン市場において数少ない産地ブランドのひとつで、贈答需要を中心に全国流通しています。静岡県全体の温室メロン生産量は約4,000〜5,000トンで全国有数の産地です。
静岡わさび
静岡県は沢わさび(水わさび)の作付面積・生産量ともに全国1位で、伊豆半島から安倍川・大井川源流域にかけて産地が分布しています(畑わさびを含むわさび全体の生産量1位は長野県)。富士山・南アルプス由来の湧水(水温11〜13℃)を利用した棚田式沢わさび栽培は、独特の辛味と香気を生み出します。わさびの収穫は年間を通じて行われ、生わさびの供給地として料理店・百貨店への出荷が安定しています。
静岡県の気候と農業
静岡県は東西約155km、南北約118kmと細長い形状を持ち、伊豆半島・駿河湾沿岸・富士山麓・天竜川流域と変化に富む地形が農業の多様性を生み出しています。黒潮の影響を受けた太平洋側気候のため、県平均気温は約15〜17℃と温暖で、年降水量は1,800〜2,500mmに達します。特に牧之原台地から磐田原にかけての台地帯は、水はけの良い砂質ローム土壌と日照時間(浜松市付近で年間2,100時間以上)が重なり、緑茶・温州みかん・わさびの栽培に理想的な環境です。富士川・安倍川・天竜川が運ぶ土砂由来の沖積地では稲作や露地野菜が展開し、安倍川流域ではわさびの沢わさびが清冽な湧水を利用して栽培されています。山間部では寒暖差が大きく、クラウンメロンの高糖度化を支える環境として機能しています。荒茶生産量は長年にわたり全国トップで全国シェアの約38〜40%(2024年産で鹿児島県と首位を争う水準)、沢わさび(水わさび)の作付面積・収穫量は全国1位です(わさび全体では長野県が首位)。
出典:農林水産省 令和5年作物統計、気象庁
静岡県の農業の特徴
静岡県の農業が他の都道府県と異なる点は、「高付加価値品目の集積」です。茶・わさび・クラウンメロン・桜えびはいずれも全国シェア上位または唯一の産地であり、大量生産型の露地野菜産地とは異なる「品質ブランド型」の農業構造を持っています。特に注目されるのは、同一県内で太平洋沿岸の温暖な産地(みかん・メロン・桜えび)と山間部の冷涼な産地(わさび・高山茶)が共存している点です。標高差と地形の変化が産品の多様性を生み出しており、「静岡産」という一つのブランドの中に複数の異なる農業生態系が内包されています。また駿河湾の桜えびは国内で唯一の商業漁獲産地であり、農産物と水産物の両面からブランド力を持つ県として食の発信力が高い地域です。
生産食材ランキング
出典: 農林水産省 海面漁業生産統計調査・農林水産省 作物統計調査・林野庁 特用林産物生産統計調査(2023年)
主要食材の生産推移
上位5食材の生産量推移(2018-2023)
出典: 農林水産省 海面漁業生産統計調査・農林水産省 作物統計調査・林野庁 特用林産物生産統計調査(2018-2023年)
静岡市の消費傾向
出典: 総務省 家計調査(2024年・二人以上の世帯・静岡市)
旬カレンダー
よくある質問
静岡県で生産量全国1位の農産物は?
荒茶(緑茶)の生産量が長年にわたり全国トップで、全国シェアは約38〜40%です(2024年産では鹿児島県と首位を争う水準)。また沢わさび(水わさび)の作付面積・収穫量も全国1位で、伊豆〜安倍川流域の清冽な湧水地帯が主産地です(わさび全体の生産量1位は長野県)。桜えびは国内唯一の商業漁獲産地として駿河湾で水揚げされています。
クラウンメロンはどこで作られているの?
袋井市・浜松市・磐田市・掛川市・森町を中心とした遠州地域の温室で栽培されています。1株につき1果に絞り込む「1樹1果」方式で糖度14〜15度以上を確保し、均一なネット模様と緻密な果肉が特徴の高級ブランドメロンです。贈答品として百貨店などで流通しています。
静岡みかんの品種と旬の時期は?
静岡県では「青島温州」と「寿太郎温州」が代表品種です。青島温州は11月下旬〜1月が旬の晩生種で、甘みと酸味のバランスが評価されています。寿太郎温州は糖度が高く少酸の品種で、沼津・三島周辺が主産地。静岡県のみかん生産量は全国2〜3位の規模です。
出典:農林水産省 令和5年作物統計/文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」/気象庁 過去の気象データ。生産量データは2023年の値を使用しています。